千葉県の近代産業遺跡
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地図(北側坑口)
新トンネル開通後の新旧の北側坑口(土木学会のホームページより)
JR内房線旧南無谷トンネル
南房総市富浦町南無谷〜小浦
建設年 大正7年
旧南無谷トンネルは大正7年8月10日に安房勝山〜那古船形間が開通した時に供用されました。しかし、大正12年9月1日の
関東大震災で大きな被害を受けました。当時の被害状況を「千葉鉄道管理局史」は、『南無谷トンネルの被害が最大である。上部二ヶ所が
崩壊したためトンネル中央部約800フィート(約244m)が土砂に埋まり、かつトンネル全長にわたって大小無数の亀裂や変形を生じた』と
記しています。復旧工事に手間取り、開通は11月28日までずれ込みました。同トンネルは本格的復旧が困難なため、後日、新しく
トンネルを掘削しましたが工事関係者から「南無谷」は「南無阿弥陀仏」に通じるとの意見が出て、「岩富トンネル」と改称されました。
この岩富トンネルは大正15年11月からの供用ですので、旧南無谷トンネルはわずか8年しか使われませんでした。
南側坑口
北側坑口
関東大震災で機関車が横倒しになった旧北条(現館山)機関庫
(「房総路」千葉県広報協会より)