千葉県の近代産業遺跡
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銚子電気鉄道デキ3型電気機関車
ドイツ AEG社製
この機関車は大正11年にドイツ・AEG社で製造されました。山口県宇部市の沖ノ山鉱山株式会社が構内鉄道用として輸入したものですが、
構内鉄道用とはいえある程度の重量がある列車に対しては力不足となったため手放され、車両メーカーであった日本鉄道自動車工業を経て、
昭和16年2月28日に銚子電鉄に入線しました。当時の役割は旧国鉄の銚子駅から銚子電鉄仲ノ町駅構内までのヤマサ醤油専用線で、
製品である醤油や原料を積載した貨車を牽引することでした。
しかし、昭和31年2月に銚子駅構内からヤマサ醤油第3工場内に専用線が敷設され、
貨物列車の牽引も架線設備が不要なディーゼル機関車によることになったために貨物取扱量が激減しました。
その後は仲ノ町駅に近い原料塩の溶解工場まで原料塩を積載した貨車の牽引に細々と使われていたが、検査や故障等で電車が不足した
際には客車を牽引したりしました。そして1984(昭和59)年1月29日をもって細々と続けられていた原料塩の輸送が、旧国鉄の貨物輸送体系の
大幅な合理化を受けてトラック輸送に切り替えられたため、これと同時にデキ3の定期仕業は無くなりました。
現在では仲ノ町駅構内にある車庫に留置されています。