千葉県の近代産業遺跡

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総覧掲載No.14090
三里塚御料牧場記念館(旧宮内庁下総御料牧場事務所)・貴賓館
成田市三里塚御料1番地の34
事務所 木1 貴賓館 木2
建築年 事務所 大正8年  貴賓館 明治8年
設計者
施工者

御料牧場は明治8年に官営によって創設された下総牧羊場と取香種畜場が起源です。 明治18年に両施設が合併と同時に宮内庁の管轄となり「宮内庁下総御料牧場」となりました。 宮内庁管轄といっても、牧場では独立採算的に様々な事業を行っていました。その経営のおおもとは 牧畜と農耕で、牧畜事業では馬・牛・綿羊・豚・鶏などの飼育とバター・ハム・チーズなどの 畜産加工品の生産をし、また農耕事業では牧草や野菜・穀類の栽培と植林などを行っていました。 勿論、宮内庁の施設なので天皇陛下をはじめとする皇族の行幸啓や在京外交団の招待なども頻繁に 行われました。しかし、新東京国際空港の建設に伴い昭和44年に栃木県高根沢町に移転し、 広大な敷地は空港建設によって土地を失う農民の代替地や民間に払い下げられました。 現在では事務所のあった敷地の一部を三里塚記念公園として、一般に開放されています。 大正8年に建てられた事務所は「三里塚御料牧場記念館」として御料牧場に関する様々な 資料を展示しています。また、同じ敷地内にある和風の貴賓館は明治8年に建てられたものです。 この貴賓館は表は和風、裏は洋風の造りになっています。
また、明治初期に建てられた校倉造りの倉庫は解体を免れて印旛郡栄町にある龍角寺境内に移築されています。

事務所 三里塚御料牧場記念館事務所1 三里塚御料牧場記念館事務所2


貴賓館 三里塚御料牧場記念館貴賓館1 三里塚御料牧場記念館貴賓館2


龍角寺境内に移築された校倉造りの倉庫 三里塚御料牧場倉庫